東京大学史料編纂所

41.春日大社および春日社旧社家所蔵史料の調査

 二〇一四年九月八~一一日の間、奈良市・春日大社に出張し、同社所蔵および旧社家所蔵史料の調査・撮影を行った。春日大社御当局および所蔵者よりご高配を賜り、宝物殿の松村和歌子氏には毎度ながら大変お世話になった。ここに謝意を表する。今回デジタル撮影を行った春日大社所蔵史料は下記である。
(日記・無番)慶長二年中臣祐園記
※一冊、袋綴。楮紙、表紙共紙全八七丁。縦二四・三×横一六・一センチメートル。正月一日より大晦日までの記事あり。表紙「慶長二年〈丁酉〉正月吉日/春日社正月一日以来御神事日記/正五位下中臣連祐園(花押)」(余白には内容目録を記すが割愛)。挟み込み一紙あり、天明五年〈辛巳〉十一月の「送リ手形之事」の草案。『春日神社記録目録』(一九二九年)に著録せず、近年返却されたもの。
(日六五)天正十五年中臣祐父記 
※マイクロフィルムによる撮影済(所報一九号一三七頁)。断簡二紙を元に戻しての再撮影。
(日三三八・三三九)宝暦十三年中臣延栄記
※二冊。(上)袋綴、楮紙、表紙共紙全六三紙。縦二九・七×横二二・七センチメートル。表紙「〈癸/未〉正月吉日ヨリ六月/ 宝暦拾三歳日記/執行正預正三位中臣延栄/六十九歳」。正月元日より六月二十九日までの記事。(下)袋綴、楮紙、表紙共紙全六六紙。縦二九・三×横二二・三センチメートル。表紙「〈癸/未〉七月朔日ヨリ十二月/ 宝暦拾三歳日記/執行正預正三位中臣延栄」。七月朔日より十二月晦日までの記事。
(日三四〇)宝暦十三年中臣光知記
※一冊、袋綴。楮紙、表紙共紙全二〇紙。縦二八・二×横一九・五センチメートル。表紙「宝暦十三〈癸/未〉年日記〈六月以来〉/加任預光知」。五月二十九日から十二月十一日の記事。第十九紙袋綴内に下敷き罫紙を挿み込み。裏表紙に印文不詳の黒印あり。
 この他、春日大社所蔵史料のうち近世の神事日記の調査の継続、および旧社家所蔵史料の調査・撮影については、中途であるため報告は機会を改める。
なお年度内に数度、補充の調査を行い、横内裕人氏(京都府立大学)および同大学院生と共同しての記録の調書作成を進めた。
(荒木裕行・稲田奈津子・林 晃弘・藤原重雄)


『東京大学史料編纂所報』第50号