東京大学史料編纂所

68.ロシア連邦サンクトペテルブルク市所在日本関係史料の調査

二〇一二年九月二八日から一〇月七日にかけて、ロシア連邦サンクトペテ
ルブルク市に出張した。参加者は、保谷徹、小野将、佐藤雄介、新潟大学麓
慎一准教授、北海道大学谷本晃久准教授、北海道開拓記念館東俊佑学芸員の
六名である。加えて別途経費により、上越教育大学浅倉有子教授(四日ま
で)、北海道大学佐々木利和教授、丹菊逸治准教授の文書館等調査への御参
加を得た。現地ではロシア科学アカデミー東洋古籍文献研究所ワジム・クリ
モフ上級研究員に調査協力をあおいだ。
1、ロシア国立歴史文書館
アレクサンドル・ソコロフ館長と面会し、事前に依頼した史料複製をデジ
タルデータで受理した。文書館内を見学し、来年度の研究集会について相談
した。
2、ロシア国立海軍文書館
書庫などを見学。セルゲイ・チェルニャフスキー館長と面会し、来年度の
研究集会報告について相談した。また事前に依頼した史料複製を受理した。
3、ロシア科学アカデミー人類学民族学博物館(クンストカーメラ)
チストフ館長と面会。シニーツィン上級研究員の立会いのもと、浅倉教授、
佐々木教授を中心にフヴォストフ事件で接収した御椀・漆器類の調査を実施
した。
4、ロシア国立軍事史博物館
マリナ・アニシモヴァ学芸員の案内で、アジアの武器展示会を見学。フ
ヴォストフ事件で接収された和式砲の展示があった。
5、ロシア科学アカデミー東洋古籍文献研究所
ニコライ・ネフスキー生誕一二〇周年記念シンポジウムに参加した。本プ
ロジェクトとの関係では、谷本准教授がサハリン・アイヌ交易帳簿について、
クリモフ上級研究員が本所所蔵「魯人再掠蝦夷一件」について報告をおこ
なった。この間、シンポ会場である閲覧室でサハリン・アイヌ交易帳簿の原
本校正をおこなった。
6、ロシア国立図書館
レザノフ日誌写本のスキャンデータを受理し、日誌を閲覧した。日本関係
の古写本が一〇〇点近くあると説明を受けた。
(保谷 徹・小野 将・佐藤雄介)


『東京大学史料編纂所報』第48号