57.興風談所寄託文書の調査・撮影

二〇一二年一一月二一日、岡山市興風談所寄託の東大寺旧蔵文書の調査・
撮影を行った。同文書は、鎌倉末期の興福寺造営諸役をめぐる一連の事件に
関するものであり、この時期の大和国内の状況を知る上で、重要な史料であ
る。すでに石附敏幸「新出東大寺文書『大和国清澄庄焼亡之記』(仮題)に
ついて」(興風談所設立三十周年記念特集『興風』二三、二〇一一年一二月)
に翻刻がある。なおこの調査をご許可下さったご所蔵者菅野憲道氏、格別の
ご高配を賜った同談所池田令道氏に、厚くお礼申し上げたい。

(遠藤基郎)

『東京大学史料編纂所報』第48号