東京大学史料編纂所

11.お茶の水図書館所蔵成簣堂文庫本の調査

二〇一二年一二月八日、お茶の水図書館(二〇一三年四月より石川武美記
念図書館と改称)にて、成簣堂文庫本の下記二点の調査を行った。
〇春日社神人等愁状断簡(紙背弘長二年五月具注暦) 一軸
※『成簣堂古文書』(一九三六年)三二八頁、『新修成簣堂文庫善本書目』一
二八頁。本所架蔵レクチグラフ[6800-200-129]。本所所蔵原本と一具になる
断簡で、松村和歌子・藤原重雄「東京大学史料編纂所所蔵「弘長三年春日若
宮神主中臣祐賢記」(『春日社旧記』のうち巻六)」(『東京大学史料編纂所研
究紀要』二三、二〇一三年)に全文翻刻を行った。紹介の趣旨にご理解を賜
り、格段のご高配を賜った所蔵館には深く謝意を表す。
〇当社御霊験事 一軸
※荻野三七彦編『お茶の水図書館蔵成簣堂文庫「大乗院文書」の解題的研究
と目録』上(一九八五年)巻子本篇六〇、川瀬一馬編『お茶の水図書館蔵新
修成簣堂文庫善本書目』(一九九二年)一八〇頁。本所架蔵レクチグラフ
[6800-200-108]。春日社に関わる社記・説話・講式などの抄出で、「続春日験
記」の書名が見えることでも注目される。さらに検討の機会を改める。
(藤原重雄)


『東京大学史料編纂所報』第48号