東京大学史料編纂所

51.地蔵院聖教の調査・撮影

二〇一一年一一月七日から一一日、同月二四日から二八日までの二回にわ
たり、巨鼇山地蔵院萩原寺(香川県観音寺市大野原町萩原、古義真言宗大覚
寺派)に出張し、同寺所蔵の「地蔵院聖教類」及び「古文書」等の調査及び
デジタル撮影を行った。本調査は四国史料調査の一環であり、一九八八年度
より継続しており、本年度調査は第二七・二八回である。「地蔵院聖教」の
中核となるものは萩原寺中興第一世真恵(宝徳元年1449寂)の時代に蒐
集、或いは授受された小野流の報恩院流儀海方・実深方、実賢流覚智方・同
山本方、金剛王院流覚智方、石山流人師方、中院流、さらに広沢流の慈尊院
流・西院流能禅方・華蔵院流などに関する聖教である。
本年度第一回目は、聖教類の再整理作業(編年)とデジタル撮影及び修補
作業を行った。第二回目は、再整理・修補作業・聖教類のデジタル撮影に加
えて古文書類の撮影も行った。聖教類については南北朝期までの撮影を終
え、室町前期聖教類の撮影に着手した。なお、撮影の終了した南北朝期迄の
デジタル画像は、聖教目録の刊行(二〇一二年度予定)後に本所に於いて公
開の予定である。貴重な所蔵史料の調査を許可された萩原寺住職秋山行徳師
に謝意を表する。
(山口英男・厚谷和雄・末柄 豊・及川 亘・金子 拓・高橋典幸・井上 聡・川本慎自・高島晶彦・山口悟史・中藤靖之)


『東京大学史料編纂所報』第47号