東京大学史料編纂所

55.地蔵院聖教の調査・撮影

二〇一〇年一一月一八日から二二日、同一二月九日から一三日までの二回
にわたり、巨鼇山地蔵院萩原寺(香川県三豊郡観音寺市大野原町萩原、古義
真言宗大覚寺派)に出張し、同寺所蔵の「地蔵院聖教」の調査及びデジタル
撮影を行った。本調査は四国史料調査の一環であり、一九八八年度より継続
しており、本年度調査は第二五・二六回である。「地蔵院聖教」の中核とな
るものは萩原寺中興第一世真恵(宝徳元年1449寂)の時代に蒐集、或い
は授受された小野流の報恩院流儀海方・実深方、実賢流覚智方・同山本方、
金剛王院流覚智方、石山流人師方、中院流、さらに広沢流の慈尊院流・西院
流能禅方・華蔵院流などに関する聖教である。
本年度は昨年度と同様に、デジタル写真撮影の準備作業としての再整理
(編年)及び修補作業とデジタル写真撮影を行い、鎌倉及び南北朝時代書写
の聖教類の撮影を行った。なお、本年度第一回目には人間文化研究機構の石
上英一氏に、第二回目には大正大学の櫛田良道氏に調査に参加していただい
た。銘記して深甚の謝意を表する。調査目録の原本は古代史料部門研究室に
保管している。貴重な所蔵史料の調査を許可された萩原寺住職秋山行徳師に
謝意を表する。
(山口英男・厚谷和雄・末柄 豊・及川 亘・高橋典幸・川本慎自・遠藤珠紀・高島晶彦・山口悟史)


『東京大学史料編纂所報』第46号