東京大学史料編纂所

12.金沢市立玉川図書館近世史料館所蔵「碧山日録」写本の調査

二〇一一年一月二二・二三の両日、金沢市立玉川図書館近世史料館に赴き、
同館所蔵「加能越文庫」所収「碧山日録」の写本につき調査した。同書は、
架番号特一六・八二─六四「石清水文書・碧山日録・喜称軒日記・師茂記」
と題された冊子に収められたもの。長禄三年二月二四日、四月一九日、五月
一一日・二六日、九月一日・七日・八日・二〇日・二一日、一一月一四日、
寛正元年正月三〇日、四月九日・二九日、五月七日・八日、七月二八日、寛
正四年正月九日の各条の記事を収め(便宜上年代順に並べ替えて記した)、
その大半が抄録記事である。なお、この冊子は、「文化七年」の年記を記す
罫紙を料紙に用い、巻首に「諸家名家抄出類一」の朱書がある。今後、「加
能越文庫」所収の他の中世古文書・古記録の写本を精査し、近世加賀藩にお
ける史料書写・蒐集事業の中にこの「碧山日録」写本を位置づけて検討する
必要があると思われる。
(前川祐一郎)


『東京大学史料編纂所報』第46号