東京大学史料編纂所

HOME > 編纂・研究・公開 > 所報 > 『東京大学史料編纂所報』第43号(2007年)

地蔵院聖教の調査

 二〇〇七年一二月九日から一三日まで、巨鼇山地蔵院萩原寺(香川県三豊
郡観音寺市大野原町萩原、古義真言宗大覚寺派)に出張し、同寺所蔵の「地
蔵院聖教」の調査を行った。本調査は四国史料調査の一環であり、一九八八
年度より継続しており、本年度調査は第二〇回である。「地蔵院聖教」の中
核となるものは萩原寺中興第一世真恵(宝徳元年1449寂)の時代に蒐集、或
いは授受された小野流の報恩院流儀海方・実深方、実賢流覚智方・同山本方、
金剛王院流覚智方、石山流人師方、中院流、さらに広沢流の慈尊院流・西院
流能禅方・華蔵院流などに関する聖教である。
 本年度は第三九函(未了)、仮函番号1F2-2(未了)の調査目録を作成し
た。また、次年度以降における写真撮影の準備作業としての再整理作業(編
年)と修補作業を行った。調査成果は各担当者が既存の「地蔵院聖教データー
ベース」に追加入力している。なお、本年度までで調査済みの総点数は五三
〇〇点余に達する。また、厚谷は地蔵院聖教に於ける暦関係史料の調査を行
うとともに、同寺所蔵の文政四年以降の伊勢暦等の目録調書を作成した。
 なお、本年度はブライアン・ルパート(イリノイ大学宗教学科準教授・国
際日本文化研究センター客員外国人研究員)、有富純也(日本学術振興会特
別研究員)の両氏に調査に参加していただいた。調査目録の原本は古代史料
部門研究室に保管している。貴重な所蔵史料の調査を許可された萩原寺住職
秋山行徳師に謝意を表する。
                  (石上英一・山口英男・厚谷和雄・末柄豊・稲田奈津子・高島晶彦)


『東京大学史料編纂所報』第43号p.104