東京大学史料編纂所

59.山内家史料の調査・撮影

二〇〇五年一〇月二四日から同月二八日まで、高知県高知市、財団法人土佐山内家宝物資料館に出張し、高知藩山内家史料の調査・撮影を行った。今回の主要な目的は、すでに本所で大部分を撮影している高知藩『長帳』の未撮影分の撮影と、高知藩に残る豊臣政権および江戸幕府からの発給文書の調査・撮影である。以下に、撮影した史料の概要を掲げる。細目については、『土佐藩主山内家歴史資料目録 : 高知県歴史資料調査報告書』(高知県教育委員会文化振興課編、一九九一年)を参照されたい。なお、同館では、新たに『山内家資料目録』を編纂・刊行しており、今回調査の関係部分については同目録1(古文書の部 朝廷関係文書・豊臣関係文書・徳川将軍家発給文書)、4〔古文書の部、江戸幕府発給文書(1)〕、5〔古文書の部、江戸幕府発給文書(2)〕に詳細な情報がある。
一、長帳 甲三〇号(2) 慶安元年(下)・慶安二年        一冊
一、長帳 甲一一〇号 元禄十年                 一冊
一、豊臣氏関係文書
 ①豊臣秀吉朱印状                    一軸(二通)
 二通の文書が軸装されており、内容は(天正一五年)九月二五日豊臣秀吉朱印状(中村民部少輔・山内対馬守宛)と(文禄元年)一二月五日豊臣秀次朱印状(山内対馬守・松下石見守宛)の二通である。
 ②豊臣秀吉朱印状                    一軸(一通)
 内容は、(年未詳)卯月二八日豊臣秀吉朱印状(山内対馬守宛)一通である。
 ③小奉書(文書写)                   一包(六通)
 ④豊臣秀頼御内書                      一〇通
 ⑤豊臣秀頼女中奉書                     一〇通
一、江戸幕府大老奉書 正徳元年~             一五〇通
一、江戸幕府側用人奉書 元禄一五年~            二八七通
一、江戸幕府老女奉文 寛文十年~              一〇九通
一、朝廷関係文書(奉書類一~八) 寛文元年~         四〇通
一、長帳 乙六号~乙十一号                   六冊
 なお、『長帳』の撮影は、乙一一号豊昌公まで終了した。残りの部分についても継続して撮影していく予定である。末尾になるが、調査にあたっては、土佐山内家宝物資料館館長渡辺淳氏、同館学芸員藤田雅子氏らの御高配を賜った。記して感謝の意に代えたい。
(山本博文・松澤克行・木村直樹)


『東京大学史料編纂所報』第41号