東京大学史料編纂所

54.吉川史料館・岩国徴古館所蔵史料の調査・撮影

 〇五年一一月一四日から一六日まで、山口県岩国市の吉川史料館および岩国徴古館に出張し、それぞれ所蔵史料の調査・撮影を行なった。両館とも前年度にも出張しているが(『所報』四〇、一二三頁参照)、前回処理できなかった作業を済ませる目的で、再度訪問したものである。なお、吉川史料館では原田史子氏、岩国徴古館では松岡智訓氏に、それぞれお世話になった。ここに記して謝意を表したい。
一 吉川史料館
 前回に引き続き「吉川家文書」を撮影した。今回撮影した史料は、次の通りである(番号は文化庁作成『吉川家文書目録』による)。
  第八十八~百二
 これにより、「吉川家文書」全巻の撮影を完了した。
二 岩国徴古館
 次の史料を撮影した。
・写本(番号は『岩国徴古館資料目録』による)
 第Ⅴ類 第2区 歴史(古記録)
   五五  藩中諸家古文書纂 六~八・十
   六五  森脇飛騨守覚書
   七四  吉川家記録
   八八  吉川興経記
   九〇  御当家之諸士於諸国討死記
  一七四  芸州新庄道中記
  二一五  吉川家御代々御旧記
・原本
今田家文書
吉川家に側近として仕えた今田家の家伝文書である。吉川元春書状三通、吉川元長書状一通、吉川広家書状一三通、小早川隆景書状一通などを含む。今回撮影した史料は、次の通りである(番号は史料に付された整理番号である)。
   一三三、一三六~一四七(一三七は全二点)、一四九、一五七~一六〇、一六二~一六七、一六九~一七一、一七三、一七五、一七七、一七八(全三点)、一九二、一九三、一九五~一九九、二〇一(全四点)、二〇三、二一二、二一六、二二〇~二二四、無番一点
 番号が飛んでいるが、これが「今田家文書」として閲覧できたものの全部である。なお、実際の撮影順序は、必ずしも番号通りではない。また、これらのうち、上述の吉川家歴代の書状など約三〇点は、図録『今田家伝来資料展』(岩国徴古館、二〇〇一)に写真・翻刻が掲載されている。
沼元家文書
 宇喜多直家に仕えた沼元氏の受給文書七点から成る文書群である。発給者は次の通り。
   宇喜多直家 五点
   加藤光泰 一点
   立花宗茂 一点
 なお、岸田裕之氏の論文集『大名領国の経済構造』(岩波書店、二〇〇一)に本文書群の紹介記事「『新出沼元家文書』の翻刻紹介」があり、七点すべてが翻刻されている。
(久留島典子・高橋典幸・村井祐樹・鴨川達夫)


『東京大学史料編纂所報』第41号