16.京都御所東山御文庫収蔵古典籍・古文書の原本調査

二〇〇五年一〇月三一日~一一月二日の三日間、『大日本史料』の編纂及び本年度が最終年度となる科学研究費補助金基盤研究(A)「禁裏・宮家・公家文庫収載古典籍のデジタル化による目録学的研究」(本書「科学研究費・委任経理金等による研究」欄参照)の遂行のため、京都御所において、「後桜町天皇禁中御作法御留書」二点(勅封一〇七-八-一七)など東山御文庫収載史料の原本調査を行った。科研の研究分担者として月本雅幸(東京大学大学院人文社会系研究科)、研究協力者として小助川貞次(富山大学人文学部)・小倉滋司・石田実洋(以上、宮内庁書陵部)の各氏も調査に加わった。特に『周易抄』一巻(勅封一一五-二)に関しては、訓点語研究の専門家である月本・小助川両氏が調査を行った。なお、調査した史料のうち、勅封一二二~四」九九点七三通〔勅封一二二-二~五〕の大部分は二〇〇六年三月刊行の科研報告書に翻刻した(詳細は科研報告書収の末柄豊「東山御文庫所蔵「鴨社文書」参照)。
調査を許可された宮内庁侍従職に深謝申し上げる。

(田島公・末柄豊・藤原重雄・稲田奈津子)

『東京大学史料編纂所報』第41号