49.名瀬市における奄美諸島史料の調査

一一〇〇一年一〇月一一九日より三一日まで、鹿児島県名瀬市に出張し、名瀬市奄美博物館において奄美諸島史料調査を行った。また、あわせて三〇日、鹿児島県大島郡大和村において関連史跡の調査を行った。奄美博物館では、最近収蔵された、名越左源太史料、『南島雑話』永井本の調査を行った。名越左源太関係史料は、鹿児島大学大学院生河津梨絵氏作成の「名越左源太関係史料目録」に従い、調査を行った。『南島雑話』永井本は、東京大学史料編纂所所蔵島津家本と同系統の写本で、東洋文庫本の底本とされたものである。貴重史料の閲覧を許可された奄美博物館、大和村の史跡を案内して下さった児玉永伯氏に謝意を表する。なお、「鹿児島市における奄美諸島史料の調査」も参照されたい。なお、この調査は、COE形成基礎研究費「前近代日本史科の構造と情報資源化の研究」によるものである。

                              (石上英一)

『東京大学史料編纂所報』第37号