東京大学史料編纂所

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鹿児島市にお万る奄美諸島史料の調査

 二〇〇一年九月一七日より二〇日まで、鹿児島市に出張し、奄美諸島史料調査を行った。九月一七日、鹿児島県歴史資料センター黎明館調査史料室において、鹿児島大学大学院生河津梨絵氏より、『南島雑話』写本調査の成果について教示をうけ、調査史料室所蔵の関連史料および鹿児島県立図書館所蔵の『南島雑話』写本および関連史料・文献の調査を行った。また、黎明館において、名越左源太の子孫の方などにお目にかかりお話をうかがった。一八日、鹿児島大学図書館において、河津氏と黎明館林匡氏とともに同館所蔵の『南島雑話』写本の調査を行った。一九日、鹿児島県立図書館において再度、『南島雑話』関係資料を調査し、さらに遠島中の名越左源太が調査に参加した嘉永年間の奄美大島海防地図作成に関連すると河津氏により指摘されている同館所蔵「大島古図」の複写版を調査した。『南島雑話』は史料編纂所所蔵島津家本中の写本が善本として知られている、奄美諸島の前近代史研究の基本史料である。この調査の成果の一端は、特別展図録『時を超えて語るもの』の解説に記した。黎明館、鹿児島大学図書館、河津梨絵氏に謝意を表する。なお、この調査は、COE形成基礎研究費「前近代日本史料の構造と情報資源化の研究」によるものである。

                              (石上英一)


『東京大学史料編纂所報』第37号p.115