東京大学史料編纂所

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京都大学文学部所蔵記録の調査・撮影

 二〇〇二年二月十八日から二十日まで、京都大学(京都市左京区吉田本町)に出張し、藤井譲治・有坂道子氏編『京都大学文学部日本史研究室関係日記目録』(二〇〇一年三月発行)所載の日記中、左記の史料を調査し、三十五ミリのマイクロ・フィルム四リールに写真撮影した。調査に際しては、野田泰三氏(京都大学大学院文学研究科・文学部古文書室)のご配慮を得た。記して感謝の意を表したい。
(略-主要調査史料。寛文二年正月一日~十二月二十九日「江戸毎日記」、「平松家日記」)
 全体として、西洞院時慶の次男時興を祖に近世初頭(十七世紀)に分立した堂上新家で、侍従・少納言を家職とし、位記発給に際して内印(「天皇御璽」)の上奏・請印を管掌した平松家の十八世紀の史料で、日記が主である。「平松家日記」という総称は、同家から京都帝大への寄贈後に付されたもの。「請印覚」を除く日記各冊の記主については、11・14・16・19・20・22の記事からは、時春・時行・時升以外の人物が考えられるが(時春室で時行母の交野時香女か)、課題としたい。
 なお平松家の文書・記録は、京都大学文学部のほか管見の限りでは、以下の諸機関に分蔵されている。①京都大学附属図書館「平松家本」一八八六冊。明治四十三年(一九一〇)平松時厚氏寄贈。概要は同図書館のホームページに掲載され、全体は同館の『平松旧蔵本分類目録』で、一部は「京都大学附属図書館蔵平松家本第七門(国文類)目録稿」(国文学研究資料館文献調査部『調査研究報告』十三号、一九九二年発行)により検索可能。①国文学研究資料館史料館「山城国京都平松家文書」二〇七六点。昭和三十二年(一九五七)平松時善氏が譲渡。『史料館所蔵目録』第三十一集(一九八〇年発行。笠谷和比克氏担当)により検索可能。③THE BRITISH MUSEUM豊永聡美氏「大英博物館所蔵「平松家旧蔵楽書資料」について」(『東京音楽大学研究紀要』二十三、一九九九年発行)に概要が紹介されている。

                              (山口和夫・尾上陽介)


『東京大学史料編纂所報』第37号p.61