一九九五年三月七日より十日まで、京都国立博物館、奈良国立博物館に於て、田中穣氏旧蔵典籍類の調査・撮影をした。川瀬一馬編『田中教忠蔵書目録』によれば、両館所蔵の史料群は本来国立歴史民族博物館に所蔵される『田中穣氏旧蔵典籍類』と一括されていたものである。
○京都国立博物館所蔵分（四×五版にて撮影）
一、北畠親房筆消息 一紙
一、後深天皇宸翰御消息 一紙
一、著到御懐紙 一紙
一、藤原成範集（断簡） 一紙
一、吉田定房消息 二紙
○奈良国立博物館所蔵分（マイクロフィルムにて撮影）
一、弘福寺牒並大和国判 一点
一、元秘抄 二点
一、弘法大師御勘文 二点
一、弘法大師二十五箇条遺告 一点
一、固山一鞏墨蹟 一点
一、雑筆集 五点
一、神護寺交衆任日次第 一点
一、神護寺如法執行問答 一点
一、伝教大師求法書等 一点
一、不動儀軌 一点
一、不動護摩次第 一点
一、梵字悉曇字母并釈義 一点
一、類秘抄 一点
一、諸観音図像 一点
以上
（黒川高明・末柄 豊・針生邦男）
『東京大学史料編纂所報』第30号p.57
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