昭和五十六年十月二十日、水戸市緑町二—一—一五、茨城県歴史館に出張し、同館蔵「往復書案」及び弘道館記録の調査并に複写方法・手続の検討を行なった。
「往復書案」は水戸と江戸の彰考館関係者の往復書簡案で、山辺家伝来本十四冊、中沢家伝来本十七冊、計三十一冊から成る。その詳細は表�の通りである。そして京都大学所蔵分に連なる史料である。これらの全てについて、茨城県史編纂室及び歴史館の事業として既に撮影が行なわれている。検討の結果、右の撮影フィルムの状態は良好であるので、これを借用し、業者に焼付・引伸を委託することにした。
また、弘道館記録については、同館蔵弘道館関係史料のうち、御用留并に日記類を主とし、明治以降の分など若干冊を除き、二十九点四十八冊について調査を行なった。その詳細は表�の通りである。これらは未撮影であるので、検討の結果、業者に撮影・焼付・引伸を委託することにした。
表�
架番号
七—三三—一 往復書案 寛政元年 七月—同年十一月 一冊
七—三三—二 同右 寛政元年 十月—同二年六月 一冊
七—三三—三 同右 寛政元年十一月—同二年七月 一冊
七—三三—四 同右 寛政三年 七月—同年十一月 一冊
七—三三—五 同右 寛政四年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—六 同右 寛政五年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—七 同右 寛政七年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—八 同右 寛政八年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—九 同右 寛政十二年一月—同年十二月 一冊
七—三三—一〇 同右 享和元年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—一一 同右 享和二年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—一二 同右 享和三年 六月—同年十二月 一冊
七—三三—一三 同右 文化三年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—一四 同右 文化四年 一月—同年十二月 一冊
（以上、山辺家伝来本）
七—三三—一五 往復書案 正徳三年 五月—同年六月 一冊
七—三三—一六 同右 正徳四年 一月—同年五月 一冊
七—三三—一七 同右 正徳四年 五月—同年十月 一冊
七—三三—一八 同右 正徳五年 一月—同年十一月 一冊
七—三三—一九 同右 正徳五年 四月—同年五月 一冊
七—三三—二〇 同右 正徳五年 五月—同年九月 一冊
七—三三—二一 同右 正徳五年 八月—同年九月 一冊
七—三三—二二 同右 正徳五年 九月—同年十一月 一冊
七—三三—二三 同右 正徳六年 一月—同年十一月 一冊
七—三三—二四 同右 享保七年 三月—同年六月 一冊
七—三三—二五 同右 享保九年 一月—同十二年十二月 一冊
七—三三—二六 同右 享保十二年二月—同年五月 一冊
七—三三—二七 同右 享保十二年七月—同年八月 一冊
七—三三—二八 同右 寛政元年 一月—同年六月 一冊
七—三三—二九 同右 寛政六年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—三〇 同右 寛政九年 一月—同年十二月 一冊
七—三三—三一 同右 寛政十年 一月—同年十二月 一冊
（以上、中沢家伝来本）
表�
架番号
一一—三六 〔弘道館御用留〕 天保十一年—天保十二年七月 一冊
一一—二〇 弘道館御用留 天保十二年八月—嘉永六年 一冊
一一—二一 〔弘道館〕御用留 嘉永七年—慶応元年 一冊
一一—三七 同右 安政四年・同五年・万延二年 三冊
一一—一五 同右 安政五年—慶応二年 一冊
一一—二二 〔弘道館〕御達留 文久元年—元治元年 一冊
一一—二三 同右 慶応元年—同三年 一冊
一一—二五 〔弘道館〕調方御用留 天保十五年・弘化二年 二冊
一一—二七 〔弘道館〕学校御用留 嘉永二年 一冊
一一—二八 御慰労留 弘道館管庫局 嘉永六年 一冊
一一—二九 〔弘道館〕諸申出留 安政四年 一冊
一一—四八 教授頭取代往復書案 元治元年—慶応元年 一冊
一一—五六 〔弘道館〕往復書案 天保十四年・慶応元年・慶応二年—同三年
三冊
一一—一九 〔弘道館〕日記 弘化四年 一冊
一一—四九 同右 嘉永三年・同六年・安政二年 三冊
一一—一七 〔弘道館〕文館日録 安政四年 一冊
一一—一八 〔弘道館〕文館日録 四 万延—文久 一冊
一一—三四 〔弘道館〕学校日記 嘉永二年—同七年・安政二年—同五年・同
七年 十一冊
一一—三八 〔弘道館〕手控 嘉永三年—同五年 三冊
一一—二四 〔弘道館〕別録 天保十二年 一冊
一一—二六 〔弘道館〕見分取計 弘化三年 一冊
一一—四二 〔弘道館〕文武昇進撰書 一冊
一一—四〇 〔弘道館〕文武出精書 二冊
一一—四一 〔弘道館〕文武館人員費用調元 一冊
一一—四三 〔弘道館〕学校諸事御用手控 弘化二年 一冊
一一—四六 〔弘道館〕鹿島神体遷宮御式御
次第 一冊
一一—一三 弘道館鹿島神社御遷宮内調書 一冊
一一—一六 〔弘道館〕舎長居学新古姓名順 一冊
一一—四五 〔弘道館〕居学生姓名帳 弘化四年 一冊
但、書名及び排列は主として『茨城県歴史館 和書目録 一』に従った。
（山本武夫・梅沢ふみ子）
『東京大学史料編纂所報』第17号p.53
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