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海軍歴史資料部 Service historique de la Marine 〕国防省の歴史資料部はパリ郊外のヴァンセンヌ城におかれている。ヴァンセンヌはパリの東に隣接する町であり、パリ地下鉄の終点のひとつでもある。十四世紀の代表的なドン・ジョン(主塔)をそなえる古城とブルボン期の城館が、陸・海・空三軍の歴史資料部と博物館などに用いられている。
【ヴァンセンヌ城】
【海軍歴史資料部】
海軍歴史資料部は王妃の館にあり、二〇席足らずの小規模なものである。
海軍関係の図書と主として一八七〇年以降の海軍関係史料が収められている。
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陸軍歴史資料部 Service historique de l’Armee de Terre 〕【陸軍歴史資料部】
陸軍歴史資料部は約七〇席の規模があり、陸軍関係の図書と史料が収められている。史料目録は文書群ごとの活字目録と各種の手書き細目録がある。閲覧希望は軍服の係官(文書管理士)に申請し、許可を得て出納窓口へ向かう。一旦出納されてしまえば、継続閲覧など融通が利く。複写はほぼフリーに自分で行うことが出来、写真撮影もできる。ロンドンの公記録局Public Records Office と同様に、先祖調べのために軍隊帳簿などを閲覧に来る市民が多い。