東京大学史料編纂所

特定共同研究【近世史料領域】近世大名家史料の研究資源化

研究課題 宗家史料の目録化
研究期間 2010~2013年度
研究経費
(2010年度)100万円
(2011年度)100万円
(2012年度)100万円
(2013年度)97万円
研究組織  
研究代表者 鶴田 啓
所内共同研究者 荒木 裕行
所外共同研究員 四辻義仁(長崎県立対馬歴史民俗資料館)・ 山口華代(長崎県立対馬歴史民俗資料館)・ 岡本健一郎(長崎歴史文化博物館)・ 荒木和憲(九州国立博物館)・ 木村直樹(長崎大学)・ 池内 敏(名古屋大学)・ 岩崎義則(九州大学)・ 浦 文孝(長崎県立対馬歴史民俗資料館)
研究の概要
  • 2010年度
  • 2011年度
  • 2012年度
  • 2013年度
【2013年度】
(1)課題の概要
旧対馬藩関係の史料(以下、宗家史料)は、現存する近世大名家史料群の中で有数の規模を持つ。また、数量だけではなく、藩庁と江戸藩邸双方の文書がまとまって残っていることや、日朝間の往復外交文書や外交折衝の記録が含まれているなど、他の大名家文書群には見られない特徴も有している。この史料群は、近代以降のさまざまな歴史的事情によって、現在では藩政時代のまとまりを一定度残しながら複数の機関に所蔵されている。
 本研究は、複数の機関に分散して所蔵される近世対馬藩の史料群を、学界共有の研究資源として横断的な利用を可能とするために、必要な研究を行う。
(2)研究の成果
本共同研究は、科研(基盤研究(A)『宗家文書を素材とした分散所在大名家史料群の総合的研究』代表・鶴田啓 二〇一〇‐一三年度)と連携しながら、所蔵機関ごとに目録データのフォーマットがまちまちであった「宗家史料」について、各機関におけるメタ・データのとり方を生かしつつ現実的に横断検索を実現する方法について検討を進め、史料編纂所・対馬歴史民俗資料館・九州国立博物館・国立国会図書館所蔵分について、実用的な連携検索を実現した。またデータベースにおける画像リンクの方法検討、画像アップロード機能の修正などの対処も行った。二〇一三年度においては、史料編纂所側サーバーの経年が心配されるようになって来たため、科研にて史料編纂所電算機システムの仮想サーバー上に同じデータベースを構築し、サーバー証明書も更新したことで、当面データベースの継続使用が可能になった。なお、本共同研究と科研で開発したシステムの機能を取りこんだ長崎県のシステムが二〇一四年一〇月から稼働する予定であり、そのシステムにおいても従来通りの連携検索が維持される方針であると聞いている。