東京大学史料編纂所

研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 開港前・後の問屋仲間と藩専売(15K02858)
研究期間 2015年度~2017年度
研究代表者 横山 伊徳
研究目的
研究実績の概要
  • 2015年度
【2015年度】
二〇一五年度は大きく分けて三つの作業に取り組んだ。一つは、幕末期における幕府の藩専売対策の経年的変化に関する、基礎的事実の確定作業である。本年度は、主として、国会図書館蔵旧幕引継史料『市中取締類集続集』にある「諸国産品之部」の分析である。これにより、諸藩が国産品を藩邸に出入りする売捌人に取り扱わせることにより、江戸問屋仲間との間で特定の関係を構築することが明らかとなった。そして株仲間解散令は、この関係を消滅し、売捌人の個別問屋・小売商人たちとの取引を認めたものであると考えられる。
二つは、各藩における嘉永期以降の藩専売政策の動向である。主として、津藩、対馬藩、福井藩、佐賀藩などについて、開港後の動きまで含め、関係史料を収集した。嘉永期に株仲間が再興されるが、各藩は、三都問屋仲間以外の専売先開拓に重心を置くようになり、安政期になるといわゆる追加条約による脇荷貿易の開放によって、それまで例外的に認められていた国産品の長崎向仕組が注目される過程を示す史料を収集した。これには、出島オランダ商館文書における関係史料の目録化によって、日本側とオランダ側の動向の突合せを平行して進行した。
三つは、東京大学史料編纂所編『諸問屋再興調』のデータベース化のため、第一巻から第六巻までメタデータの入力を行った。特に各上申書などに付属史料として収められている先例を含め、メタデータとすることにより、問屋政策をある程度さかのぼって検索できるよう配慮した。初年度であるので、抽出項目の整序などいくつかの工夫を試みた。
備考